アナログ電話のナンバーディスプレイの仕組み

ISDNや携帯電話など歴史が新しい通信では、最初からナンバーディスプレイの機能を盛り込んでいましたが、古くからあり、また簡単な仕組みで通信(通話)しているアナログ電話に、ナンバーディスプレイをさせるには工夫が必要になりました。

アナログ電話の場合、とにかく受話器を上げてもらわないことには通信(通話)ができません。
受話器が下りている電話機に対して局から呼びかける方法は唯一、呼び出し信号しかありません。

そこで局は、通常の呼び出し信号の送出間隔(1秒ON/2秒OFF)とは違う間隔(0.5秒ON/0.5秒OFF)で呼び出し信号を送出し、電話機はこの間隔の時は呼び出し音を鳴らさずに、人にわからないようにこっそり受話器を電気的に上げ、局から1200bpsのモデム信号で送られてくる発信者の電話番号を取得、表示して(ナンバーディスプレイして)、一旦受話器を電気的に下ろします。
その後は通常通り、局から1秒ON/2秒OFFの呼び出し信号を送出して、電話機は呼び出し音を鳴らします。

ですからナンバーディスプレイに対応していない電話機をナンバーディスプレイ契約している回線に接続すると、0.5秒間隔の短い呼び出し音が鳴ることがあります。

2008/08/01

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