LANdeトークの通話の仕組み

「LANdeトーク」の取扱説明書には、LANdeトーク同士がどのような仕組みで通話しているかについては特に記述していません。そこで、ここではそのことについてご説明いたします。

1.音声入力(マイク側)処理
 サンプリング周波数:8kHz(125μs)
 量子化ビット数  :8ビット
 音声符号化形式  :μ-law(G.711)

上記音声データが80バイト(80×125μs=10ms)たまるごとに、シリアル番号をふって音声フレームとしてLANに送出します。

2.音声出力(スピーカ側)処理
LANから上記音声フレームを受信し、8フレーム(8×10ms=80ms)たまったら音声出力を開始します。8フレームためてから音声出力を開始するのは次の事象を吸収するためです。

・音声フレームの受信順序の入れ替わり
音声フレームは受信順に音声出力するのではなく、シリアル番号順に音声出力します。

・音声フレームの消失
音声フレームのシリアル番号が抜けたときは消失とみなして、一つ前の音声フレームを代用することで音声出力の歪みを軽減します。

・音声フレームの受信間隔のゆらぎ
ネットワークの負荷により音声フレームの受信間隔がゆらいで遅れたり早くなったりしても、8フレームたまっているのでそのゆらぎを吸収できます。

・サンプリング周波数の誤差
送信側と受信側の個体差でサンプリング周波数に誤差があっても、8フレームを基準に9フレーム以上たまりだしたら音声フレームから1バイト間引き、6フレーム以下になりだしたら音声フレームに1バイト追加して、個体差のサンプリング周波数の誤差を吸収します。

以上簡単にLANdeトークの通話の仕組みを説明しましたが、まだこのほかにも無音検出によるネットワークの負荷軽減処理や、イヤホンマイク挿抜時の雑音防止処理、無音から有音、有音から無音に切り替わるときのハングオーバ処理(その前後の音声フレームの送出処理)など、きめ細かな配慮が施されている製品です。是非一度お試しください。

2010/06/09